体力を要する場面は、介護士の仕事で多く見られる。身体介護と呼ばれる、介護が必要な人の体に触れるタイプのケア方法ではその傾向が強く、各種の身体介護を何回もこなしていくうちに体が悲鳴をあげることも珍しくはない。
夜勤なしの介護施設も多いが、夜勤ありの介護施設で働く場合は夜勤で体力を消耗する恐れもある。朝に起きて夜に眠るというのが人間の基本的な生活リズムである以上、それに逆らって夜勤を行うことにはデメリットがつきまとう。
何事もなく朝を迎えたにも関わらず、日勤と比べて強い疲労感を覚えるというのはよくある話だ。深夜の時間帯に仕事を行うだけでも体力を相当に使うのだから、そこに身体介護などの肉体労働が加われば、疲労感はさらに増す。このように、介護士として働く上で体力は必須なので、有酸素運動や筋肉トレーニングを行い体力アップを心がけたいところだ。
もっとも、介護士の仕事で感じるのは肉体的な疲労だけではなく、体力が十分でも精神的な疲労で参ってしまう例も多い。夜勤で必須な、暗い介護施設の見回りは意外と精神的な負担が大きく、夜勤が嫌がられる理由の1つに数えられる。
また、何か物音がするので確認してみると起きていた利用者の方が突飛な行動をとっており、それに驚いてしまうというのは夜勤の代表的なあるあるだ。体力をつけることは介護の仕事を続ける上で必須だが、精神的な負担も大きいのであれば比較的体力を使わない職場や、夜勤のない職場への転職も検討しておきたいところだ。